あなたを癒せるような、そんな存在になりたかった。 あなたが俺を救ってくれたように、今度は俺が救いたかった。 あなたの孤独を知っていたのに。 身代わりでも良かったのに。 あなたの中の、何者にもなれなかった。 全ての想いも願いも希望も。 今はただ、手の平の上に落ちた雪のように。 淡く溶けて。 悲しみだけが風に舞っていた。 ←back | next→